2007年03月30日

この人と結婚していいの? 新潮営業部I氏のこと

通常、いわゆる大手出版社の営業マンが小さな町の本屋のパルナに訪れることはありません。
唯一来店されたのが新潮社のI氏です。

あれはちょうど去年の夏前のこと。
新潮文庫「不信のとき」がテレビ化されてパルナは100冊も店頭に陳列しておりました。
ほんまに売れるやろか、でも米倉涼子主演のシリーズやし・・・

ふらりとやって来たI氏は平積みされた「不信のとき」には目もくれず
その目はどこかに泳いでいます。

どうやら自分が編集部にいたときの作家の本を探しているようです。

たまりかねて、
 「不信のとき」のテレビ化のポスターやPOPないんですか
と聞くと。
 「あ、そういえば作ってなかったですね」
全くやる気のないというか売る気のない返事。

案の定「不信のとき」は不振を極め、パルナにトラウマだけを残してくれました。

I氏が担当されてた吉村昭氏が亡くなった時など追悼フェアに大変な力の入れようで、
エライ違いです。

そんなI氏が3月で営業部から移動となると連絡がありました。
晴れて営業から解放されるわけです。
さぞかし清々したことでしょう。

さらに追伸で
石井希尚著
『この人と結婚していいの?』
これは私が文庫編集部在籍中に編集を担当した本なのですが、
この本が出た直後に私自身が実際に結婚してしまったという
“個人的にメモリアルな一冊”なのです。
本書は元々売行き良好ですでに10万部を突破していますが、
爆発力もあるのではないかとひそかに思っています。
渾身の手書きPOPも作りました(添付ファイルをご覧ください)

と本当にI氏が自ら作成した手描きPOPを郵送で送ってきました。
ああ、この努力せめてテレビ化のときにしてくれたらな〜などと思っていたところ
追伸の追伸で
「『華麗なる一族』とかはもういいから、なんかやろうよ!」
というパルナ店長のひとことでひらめいたのがこの
「この人と結婚していいの?」
なのでした。

というではありませんか!
頑張らないわけにはいきません。
この人と結婚していいのPOP.JPG
早速10冊発注しました。
届いた手描きPOPは文庫用としては大きく、
POPで肝心の本が隠れちゃいます。
それで文庫棚と女性ファッション誌の二面展開としました。
女性ファッション誌の方はパルナスタッフ(妙齢の女性)がPOPを書いてくれました。
さてどちらに軍配が上がることでしょうか。
新潮I氏のPOPです。

肝心の本のことを紹介するのを忘れておりました。

「この人と結婚していいの?」石井希尚 新潮文庫

40代前半の若いイメージの作者です。
しかし、内容は非常にまじめかつオーソドックスです。
特別目新しいことが書いているわけではありません。
男女の行動パターンや考え方の違いからくるすれ違いを
自身の結婚生活のトラブルや具体的な事例をあげてわかりやすく書いてあります。
その伝え方がとてもソフトですんなり入ってくるんですね。
通常この手の本だと、
 当たり前やんけ!、そんなんないない!
などとケチをつけてしまう私ですが、ほんまにその通りやなと素直になれちゃうのです。

それは書き手がとっても誠実で正直な人だからだと思うのです。
いわゆる最近流行の
 5秒でなんちゃら、三週間で・・・
というような自己啓発ものとは一線を画したまじめな本です。

本当は男性にこそ読んで欲しいのですが
パルナでは女性ばかりが購入されています。
表紙は地味ですがコンスタントに売れてます。
結婚前の女性に限らず、
最近彼と上手くいかないな〜
なんて感じている女性にお勧めしたいです。
男の身勝手な行動パターンが実にうまく表現しています。
もちろん女性の行動思考パターンもしかり。
そして結婚後の夫妻にも・・・
つまり万人にお勧めできる良書です。
パルナの定番としていきたいと思います。

新潮のIさん、こんなまとめ方でよかったでしょうかね?
でもほんとにこの本の編集後に結婚したの?
詳しく告白しなさいよ。
ほんで結婚後も上手くいってるのかな・・・?
この人と結婚していいの?

著者名:石井希尚(著)
出版社:新潮社
出版年:2002.11
ISBN :9784101294315

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2007年03月29日

おうちで京野菜 - 夏・秋レシピ らくたび文庫006

このところ更新が滞っております。
実は先々週の週末、パルナのパソコンが爆発しました。
爆発です。
事務所で仕事をしていると
レジの方から
「バリバリ!!」
稲妻です
もう春やね、にわか雨か、などとのんきにかまえてたら
煙が店内に充満

えらい目にあいました。

さて売れ行き好調ならくたび文庫ですが、
まだお買い上げいただいていないものが二冊あります。
そのうちの一冊が

おうちで京野菜
中央市場のとなりに位置するパルナで売れるのではと
コトコトのシャチョウから密か期待されていたのですが・・・

料理ができないパルナ店長ですが、
どうやって紹介しようかかと案じていたところスタッフTがおうちで京野菜をみて
京野菜料理に挑戦してくれました。

VFSH0009.jpg
さてどのページに紹介されているお料理かおわかりでしょうか?
Tによると味はいけてたそうです。
お肉をお金をかければ肉汁がジュルジュル美味しさ倍増とか

しかし、京野菜はどこにいったのだろう、あの緑色か・・・
そういえば京野菜が買えなかったとか申しておりました。

ところでコトコトのスタッフ関係者のなかでおうちで京野菜をみて料理した人はいるのでしょうか?
シャチョウが作ったとか噂には聞きましたが・・・

そこんとこどやねん!?
おうちで京野菜

著者名:
出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :9784903822068

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2007年03月17日

嵐電ぶらり各駅めぐり〜らくたび文庫009

嵐電ぶらり各駅めぐり

出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :9784903822099
パルナで一番売れている「らくたび文庫」は嵐電ぶらり各駅めぐり

どうしてでしょう。
嵐電なんてどこが面白いの・・・電車マニアだけやん、
なんて手に取るまでは思っていました。

ところが
ページを開いた途端に昭和の時代にタイムスリップ!

どのページの風景も私の小学生時代と変わらないのです。
なんともいえない懐かしさが込み上げてきます。

まずは大宮駅、昔はお向かいに映画館がありました。
一度観に行った記憶がかすかにあります。
座席は満員、後ろの立ち見でも小さな私には見えない。
泣きべそをかいていたら知らないおじさんが肩車をしてくれました。
良い時代でした。
まさに「三丁目の夕日」京都版です。

そして西院駅車庫と西大路三条駅、私が生まれ育った町。
おばあちゃんに連れられてよく利用しました。
たしか、太秦の広隆寺に行ったけ。

山ノ内〜蚕ノ社〜太秦〜帷子ノ辻・・・北野線と合流・・・そして嵐山へ

本当にどの駅前も昔と何にも変わらない。
古い町並み、大映商店街、門前町・・・
中高年のお客様が購入されるわけです。

「嵐電ぶらり各駅めぐり」
今度の週末は久しぶりに嵐電で嵯峨野にでも行ってみるか!
京都生まれの京都育ちのあなたならきっとそんな気分になるはずです。
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2007年03月16日

京の紙あそび〜らくたび文庫004

CA350031.jpg
らくたび文庫の紹介も4冊目になります。

「京の紙あそび」

らくたび文庫は 使える、オシャレ、すてき、おいしい♪
いろんなキーワードでさまざまな角度から京都を紹介しています。
さながら「京の紙あそび」のキーワードは「かわいい」になりましょうか。
和紙の美しさや小さな箱庭的かわいらしさに溢れています。
あれこれ内容を紹介するよりもお店でぜひ手にとっていただきたい一冊です。

パルナのスタッフが折ってくれた折り紙で飾り付けしてみました。
本当は紹介されているお店の紙雑貨を一緒に置くつもりでしたが、
「京の紙あそび」を見ているうちに、自分で紙細工をしてみたくなりました。
何十年ぶりかで折った折り紙、
折り鶴の難しいこと、こんなに苦戦するとは思いもよりませんでした。
子供に帰ったひととき、
みなさんも感じてください。
パルナでは「京の紙あそび」に一枚だけ小さな折り紙をはさんでおります。
京の紙あそび

出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :9784903822044

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2007年03月14日

奇跡と呼ばれた学校〜堀川高校

昨日、真夜中の0時半
北山のナショナルチェーンのT店長と電話で話しこんでしまいました。
自虐志向のT店長と皮肉屋の私、出てくる話は愚痴ばかり

京都で話題のらくたび文庫の売れ行き状況を確かめたり、
北山と丹波口ではらくたび文庫の売れ筋がまったく違うのに驚いたり
Anecamの追加が入ったとか入らなかったとか

そんな話の途中、パルナ書房で「奇跡と呼ばれた学校」の売れ行き状況を聞かれて
なんで「奇跡と呼ばれた学校」なん?と思うパルナ店長。

実は「奇跡と呼ばれた学校」は堀川高校のお話であり、
パルナ書房は最も近い書店のひとつだったのです!
知らない私は隅っこに棚差しておりました。

翌朝正面平台に移動したことはいうまでもありません。
お恥ずかしいです。

京都の公立高校は私の学生時代から全国に比べて学力が低いと噂されていました。
もともと京都の場合はまず公立高校全体の総合入試があり、
合格後、生徒の居住地域によって入学する高校を決める仕組みでした。
ですから他府県と違って公立校の間に進学校とか落ちこぼれ高校とかあまりなかったのです。
ところが85年に高校入試制度が変わり徐々に公立高校の間にも格差が・・・

もっとも地元の京都では公立高校のイメージはそんなに悪くなかったのですが・・・

そんななか四人の堀川高校の教師達が
このままでいいのだろうか
果たして自分の子供を公立高校に進学させられるか、
私学高校に進学させる教師もいる・・・93年のことでした。

月日は流れ
2002年の春、
「奇跡の高校!」
新聞・雑誌に大きな見出し
前年6人だった国立大学の入学者がこの年なんと106人に!
京都大学に6人も合格したのです。

いったいこの学校に何が起こったのでしょう?
決して奇跡でない現実の出来事を当事者の校長先生が語っておられます。

ドラゴン桜とはまた違った教育論がそこにあります。
読み比べると面白いですよ。

さて、実はパルナにもかつて堀川高校卒業生がアルバイトとして在籍しておりました。
しかも現役京大生です。
あれはもう4.5年前のこと、
堀川高校卒で現役京大合格。
ホンマかいなと面接のとき学生証を見せてもらいました。
いや繰り返しますが決して堀川高校のイメージが悪いわけではないのです。
なにしろパルナの先代の母校でもありますから。
ただ、いわゆる進学校ではないので・・・

採用後、その彼の優秀さに脱帽しました。
一度教えたら完璧、ミスはなし。
レジを打ちながらはじめて見るエクセルのVBAプログラムを解析、修正。
そんな彼も一年ほど勤めてくれて簿記の資格を在籍中に取得。
留学するとか言ってたな〜今頃どうしてるのだろう。
一度パルナに顔出してよN君
奇跡と呼ばれた学校

著者名:荒瀬克己(著)
出版社:朝日新聞社出版局
出版年:2007.01
ISBN :9784022731258

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2007年03月13日

京の抹茶もん〜らくたび文庫003

先週は暖かく、もう3月だし今年の桜は開花が早そうだなどと油断していると
急に寒くなりました。雪もちらほら・・・

そんな日曜日の夜、スタッフから閉店報告の電話が
一通りの精算報告を聞いた後、お店での出来事を話してくれました。

夜、妙齢の女性がらくたび文庫のコーナをデジカメで撮影していたというのです。
携帯カメラでなくてデジカメ。
わざわざ撮りに来たのでしょうか?
店のものに挨拶するわけでもなく、撮影が終わったらさっさと帰って行ったとか。
パルナスタッフが声を掛ける間もなかったそうです。

いや別に撮影は結構なのですが(本の中身はダメですよ)、普通了解を撮るものでしょう。

その女性の目的はなんだったのでしょうか?
特に書店関係者とも思えなかったとのことです。

さて今回はらくたび文庫3番目「京の抹茶もん」

これはもう説明するまでもないといいますか、
抹茶ものが大好きな人はとりあえず買っとけ!みたいな文庫です。
だって京都限定抹茶本なんてありませんから。
ページを開けるとず〜と緑、緑、緑、です。
パフェ、あんみつ、わらび餅、ケーキ、チョコ、ソフトクリーム。

しかしよく考えてみると抹茶もんはいっぱい食べてきましたが、
抹茶そのものを飲んだ経験がなかったことに気がづいたパルナ店長でした。
お恥ずかしい・・・

早速「京の抹茶もん」でお店を探さねば・・・お粗末さまでした。
京の抹茶もん

著者名:
出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :9784903822037

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2007年03月11日

京の庭NAVI 枯山水庭園編〜らくたび文庫002

sDSCF0194.jpg2番目のらくたび文庫は

「京の庭NAVI 枯山水庭園編」

京の庭の本はたくさんありますが、
らくたび文庫は一つの庭をいろんな角度から撮った写真を掲載しているので
季節はもちろん、お天気の明暗や時刻によって様々に変化する庭の表情までわかる
さらに全ての庭の境内を手描き図で紹介。
石の並びの理由、由来などとってもわりやすい
そして何より美しい。

001「恋する京都」で紹介されていた苔の緑の中にひっそりと佇む祗王寺
ここでは紅葉に埋もれる色とりどりの華やかに美しい祗王寺として紹介されています。
あわせて見比べるとこんなに表情が違うのかと驚くはず
京の庭NAVI 枯山水庭園編

著者名:
出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :978490382202

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2007年03月10日

輪違屋糸里とパルナ書房の関係

sDSCF0188.jpg特にふしだらな関係はありません(^_^;)
ただご近所さんなのでちょっと手描き絵図を作ってみました。
いかがでしょう?
題してパルナの壬生島原本巡り絵図
       ↑
クリックしていただくとPDF形式の生原稿が表示されます。
プリントするとパルナPOPと同じA4サイズの絵図がお手元に
       ↑     
「プリントしてどないすんねん」って突っ込みがくるかもしれません。
物好きな人のみプリントしてみてくださいな。

実は壬生義士伝は読んでいたのですが、輪違屋糸里の方は未読です。
一度読み始めたら読了するまで止まらないパルナの店長です。
仕事に差し障りがあるので長編は読まないことにしているのでした。
つまらぬ理由で申し訳ないです。

夏にはTV化されるとか

さてパルナの島原絵図はまだ余白だらけ
「輪違屋糸里」読み進むたびに、どんな風に書き込まれていくのでしょう。
そんな楽しみもあります。
ぜひ直接パルナ店長の「輪違屋糸里」読み込み進捗度をご確認ください

壬生、島原が舞台の「壬生義士伝」と「輪違屋糸里」
これこそまさにパルナで買っていただきたい小説です。

ところで浅田次郎氏は当然取材で島原にいらしたはず、
パルナ書房にも立ち寄られたのでしょうか・・・とっても気になる店長でした。

輪違屋糸里 上

著者名:浅田次郎(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2007.03
ISBN :9784167646066


壬生義士伝 上

著者名:浅田次郎(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2002.09
ISBN :9784167646028

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2007年03月09日

恋する京都〜らくたび文庫001

sDSCF0197.jpg
やっとらくたび文庫の飾り付けができました。

2週間前からPOPを準備したりして、大変でした。
専用のテーブルを購入して、イメージと合わせてオレンジの布を敷いて・・・
いかがでしょう?



恋する京都


出版社:コトコト
出版年:2007.03
ISBN :9784903822013

さてまずはNo.001の「恋する京都」からご案内しましょうか。

これから始まる「らくたび文庫」の京の物語
その案内の手引きをしてくれる一冊
「春・夏・秋・冬」四季のイメージに合わせて恋の物語が始まります。

印象に残ったのは、
パルナのご近所のヤサカタクシーさんの四つ葉のクローバー
恋とは全然関係ありませんね、
でも運良く四つ葉のクローバーのタクシーに乗れたら
何かが始まるかも・・・

祗王寺の儚くも悲しい恋の物語が美しいです。
苔の緑の濃い恋いでした。

しかし、どうして巻末の地図には祗王寺がないのでしょう・・・?
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2007年03月05日

らくたび文庫創刊〜コトコト

ずいぶんと春らしく、ポカポカ陽気になってきました。
先週、京都から新しく創刊される文庫シリーズの説明会に行ってきました。


らくたび文庫 発行コトコト

制作の編集プロダクション桜風舎は京都本の編集に実績のあるプロダクションとして
業界関係者、京都本ファンにはつとに有名です。

「京都モザイク」シリーズの青幻舎
「act books」「αラジオブック」シリーズの光村推古書院
「京都 町家でごはん100」「ひ・み・つの京都」「おいしい滋賀」等の「Leaf」

京都にお住まいの方なら一度は本屋で目にしたことがあるはずです。
どの本も出版不況にもかかわらず確実に売れています。

その桜風舎が満を持して、制作だけでなく自ら出版社として「らくたび文庫」を発行することとなったのです。
今週3/9日発売です(もう少し早くパルナの店頭に並ぶかも)
しかも一挙に10冊同時刊行

「恋する京都」 「京の庭NAVI枯山水庭園編」 「京の抹茶もん」 「京の紙あそび」
「京都的デートマニュアル」「おうちで京野菜 夏・秋レシピ」 「京都・社寺参拝入門」
「京のお豆腐」 「嵐電ぶらり各駅めぐり」 「京都穴BAR」


「らくたび文庫」説明会で現物をじっくり内容をチェックしました。
可愛いオシャレな雰囲気たっぷりで思わず手に取り、
本を開けてその内容の濃さにビックリ。
全ページカラー、写真も美しく、編集にひと味違う工夫が!
学生から中高年まで満足させる充実度でした。
しかも全部500円

個人的には「京の庭NAVI」がオススメ。
従来の類書にはないアプローチに感心しました。
お寺巡りの際には片手に必携ですね。
読むだけではなく使える一冊といえます。

これから「京都本」コーナーにて一冊ずつご紹介していきたいと思います。
なお「らくたび文庫」は6月に2冊新刊を出し、
最終的には全100巻のシリーズにするとか。
そして全100巻になったとき、京都ならではの面白い仕掛けが完成するのですが
それはまた後のお話・・・


なお桜風舎代表のH氏とは少しばかりご縁があります。
10年ほど前、パルナの近所のベンチャー企業の出版物の企画で何度かお話したことがあったのです。
その後、お会いする機会もなく、いつの間にか記憶の彼方へ・・・
一昨年、ある書店の残念会で8年ぶりぐらいでお会いし、名刺交換しようとしたところ、
「パルナ書房の××さんでしょ」
Hさんすごいです。
何の利害関係もない関係で8年間一度も会ってないのに顔と名前覚えているんだもの。
いや驚きました。
壬生浪士殿もH氏について語っておられます。
ご参考まで
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2007年03月02日

漢文の素養〜加藤徹

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漢文の素養
かつて漢文は、東アジアのエスペラントであり、
漢文で筆談すれば中国人も韓国人もベトナム人も意思の疎通ができた
また語彙や文法が安定しているため1000年単位の年月にも左右されない。
漢文を読むと言うことは数千年に及ぶ人類の集積知に自由にアクセスできると言うことである。
それは日本人の教養の大動脈であった。
以上本書から抜粋、引用

漢文は西洋ではラテン語、インドでは梵語、中東では古典アラビア語にあたるものとか。
古代、飛鳥から現代まで漢字にたいして日本人がいかに接してきたか、
日本語そして日本文化、政治にどんな影響を与えたか
各時代の有名人の漢文にまつわる逸話が散りばめられています。
有名な聖徳太子の国書〜隋の煬帝を怒らせた「日出ところの天子〜」
長屋王の四句の漢文に日本渡海を決意した鑑真
漢詩に残る阿倍仲麻呂と李白の交遊
紫式部が清少納言を罵倒した話など・・・

特に面白かったのは
南北朝時代の懐良(かねなが)親王の逸話
明の初代皇帝洪武帝が、日本に
「服属しなければ遠征軍を送る」と脅した国書送りますが
懐良親王が痛快な名文で見事なしっぺ返し!
私の中では懐良親王といえば九州に追いつめられた劣勢な南朝の人程度のの弱いイメージだったのですが、
巨大な明の皇帝にたいして堂々とやり込める様は胸が熱くなりました。
新書を読んで熱くなることは滅多にないのでこれは貴重です。

漢文の主流は古代は貴族、中世は僧侶でした
江戸時代に入り武士階級に移り、漢文ブームが起こります。
出版業が発展、清や朝鮮からどん欲に漢籍を輸入
清の国家機密である「実録」まで堂々と販売するありさま
さらに武士から町民、百姓、ヤクザまでも漢文を学び始め
この中流実務階級の広がりが日本近代化の成功の理由
といのが著者加藤徹氏の論旨です。
その西周や福沢諭吉のような知識人が新漢語「科学」「自由」「共和国」をつくり、
なんと現代中国の語彙の実に60%〜70%が日本でできた漢語とか。

漢文の本なのに面白くて、ドンドン読んでしまいます、
これは日本の歴史と日本語の本でもあるんですね。
特に古代日本人が言霊思想に揺れながら漢字とどう接したかなど
世界の古代文明にもふれながら詳しい説明
古代史好きにもたまらない一冊です。
これを読んだらぜひ
著者加藤徹氏の「漢文力」
に挑戦してください。
私も今のんびり読んでいるところです。
他にも中国の歴史について書いた新書があり
これも面白いのです。
   加藤徹
チェックしておいてください。
なお加藤徹氏の経歴はご本人のWEBサイトにてご参照してください。

posted by パルナ書房 at 00:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 古典